息子の帰省と更年期障害
更年期障害で私が一番つらいのは、「ホットフラッシュ」です。
急に、ゆでタコのように首から上が熱くなり汗がでます。
夜寝ようとすると必ず症状がでて、暑くてなかなか寝付けません。
食事中にもホットフラッシュになりやすいので、タオルが手放せない
毎日です。
次につらいのは手の指のこわばりと腕のだるさです。
指のこわばりは少しなので大丈夫ですが、腕のだるさが痛さに
変わる日があります。こんな日は、朝から「YouTube」で
腕のだるさ用のストレッチをいくつか試します。そして
指を使いすぎないように、パソコン時間を減らします。
ホットフラッシュは２年前から感じていて、いつになったら
治まるの〜？と思いますが、意識して「白湯」を多めに
飲んで、心身を安定させています・・
年２回。息子が帰省した時は、はりきって好物の料理を作り
元気いっぱいに振る舞いますが、息子が戻ってしまうと
とたんに淋しくなり、体に不調が現れます・・
息子が帰省中つかっていたお茶碗、箸、歯ブラシを片付ける時。
息子のいなくなった部屋に入り、息子の匂いを感じた時。
息子の枕カバーやパジャマを洗濯して干している時。
とてつもなく喪失感を感じ、涙がでそうになります。
これも更年期なの？・・・
私はそうではないような気がします・・・・
↓ これを飲んでいます。
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転職
１月の夜。
福岡にいる息子から、電話がありました。
沈んだ声で、
「同期の○○が、会社辞めるって・・」
○○君とは、関東地方から一緒に福岡に配属された子です。
「職場で俺が怒鳴られてるのを見て、俺なら耐えられないと
言っていたけど、まさか○○が辞めるとは思わなかった。
転勤の無い、地元で働ける会社に転職するんだって」
と、うらやましそうに言いました。
週末の電話で息子は、パワハラが続いている事。耐えられなくなってきたら
有給で休む事。心療内科の先生に話を聞いてもらう事。薬を飲む事などで、
どうにか対処していると言っていました。
しかし、同期の仲間が地元に帰ると聞いて、この状況から自分も
抜け出したいと思ったのかもしれません。
私は、
「動揺する気持ちは解かるけれど、今までの対処方法で限界が
きたら考えよう。心療内科の先生に診断書を頂いて、休む事も
できるのだから」
と言い、その場をおさめました。
この頃、息子とは２週間に１度くらい、スカイプで顔を見ながら
話をするようにしていました。職場では、隣の部署の
課長が相談にのって下さり、心強いと言っていたので、大丈夫かな？
と思っていたのです・・・
↓ 何か息子のために出来る事はないか？と思い私が読みました
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息子との別れ
福岡での３日め。
息子が名物だと買ってくれた、梅ヶ枝餅がおいしかったです。
お参りの時は、「息子が心身共に健康でいられますように」
「できれば来年の春には、東京勤務になりますように」
とお願いしました。
昼食には、４人で明太子定食を食べました。
夫はモリモリ食べていましたが、私は息子との別れの時間が
迫り、せつなさで胸がいっぱいになり、食べることが
できませんでした。
息子のマンションに戻るため、天神の街を並んで歩いている時、
「１年半前。ここに来たときは、誰一人、知っている人は
いなかった。でも今は違う。だから心配しないで・・」
と息子が言いました。
そう、あの日。私は、ほとんど何も無い部屋に息子を一人
置き去りにしたのだと、また胸が痛くなりました・・・
別れの時。
「お兄ちゃん。おいしい物ごちそうしてくれて、ありがとう！」
と娘が言い、夫が
「体に気をつけてな！」
と言い、私は、
「無理しないで、いつでも連絡して・・」
と言いました。すると息子が
「いろいろと、ありがとう・・・」
と応えましたが、その目が一緒に帰りたがっているように感じ、
胸が締めつけられました・・・
帰路の新幹線の中。
同じ車両の前の方に息子と全く同じシャツを着た若い男性
を見つけました。大学の時から愛用していたシャツで、
一昨日にも息子が着ていたものでした。
それはまるで、私達と一緒に帰りたいという息子の気持ちが、
シャツとなって現れたようで、また胸が揺さぶられました・・・
↓ 息子の部屋に置いてきました
見つけた手紙
福岡での２日め。
夫と私は、息子の部屋にあふれている私服の整理をするために
ニトリに収納ケースを買いに行きました。
息子と娘は、天神地下街でチーズタルトを食べるようでした。
ニトリから帰宅。
夫と２人で収納ケースを組み立て、部屋の隅にあった服を
たたんでいた時、服の間から白い紙きれが出てきました。
開いてみると、「〇〇君がんばれ！絶対辞めるな！！」
「私たち○○君の応援団よー！！」と書かれていて
下の方に女性の名前が５人分載っていました。
どうやらパワハラを受けている息子を案じて、女性社員の方が
寄せ書きして下さった紙のようです・・
私は大変ありがたく、女性達の名前に感謝を込めて
「ありがとうございます、ありがとうございます、」
と繰り返しました・・・
↓ 息子が一人で設置できるようにベッドはこれにしました。
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息子の部屋へ
福岡に来たのは、息子の引越から１年半ぶりでした。
部屋に入ると、笑顔の息子がいてホッとしました。
そして、おいしい博多ラーメンがあると近所のお店に
連れて行ってくれました。
その後、息子が娘に天神の案内をしている間に、私たち夫婦は
息子の部屋の掃除をしました。
お風呂場のシャワーのホースに穴が開いて、横からピューピュー
水が飛び出していたので、夫がビニールテープで応急処置を
しました。私はトイレや洗面台の水回りを中心に掃除をしました。
ふと、ゴミ箱を見ると処方薬のアルミの空きシートが、たくさん
捨ててありました。こんなに薬を飲んでいたのかとギクリとしました。
衣類収納ケースには、しわしわになった私服のシャツが数枚、
詰め込まれていて、帰宅した娘が汗をかきながらアイロンをかけました。
自分の服さえアイロンなどかけない娘が、
「お兄ちゃんが外で恥をかかないように！」
と言っているのを聞いて、胸が熱くなりました。
部屋には、１年半分の汚れがあり、もう少し早く様子を見に
くればよかった・・帰省した時に買ったスーツの箱も
開けることなく部屋の隅に置かれているのを見て、
精神的余裕が無かったのだと感じ、不憫に思いました。
親が「大丈夫？」と聞けば、子供は「大丈夫」と
答えるけれど、それは心配をかけまいとしている息子の
優しさだったんですね・・・
診断書
息子は定期的に心療内科に通っていました。
「薬は飲んでいるの？」
と聞くと、
「うん、飲んでいる」
と答えました。
心療内科の先生が、
「会社に行くのが無理なら、いつでも診断書を書いてあげるから」
と言って下さったようで、その言葉がお守りとなり会社に行ける日が
増えたようでした。
私も限界を感じたら、診断書を提出して会社を休んだら?
と言いました。
一緒に住んでいたなら、会社で失敗しても、暖かい食事とお風呂で
様子をみることができたのに・・と、つらかったです…
数か月の間、週末に連絡を取りながら息子の様子をみていました。
良くなったり、そうでなかったり・・
夫と一緒に息子の心配をしていると、当時大学生だった娘が
「皆で、お兄ちゃんの所に行こう！」
と言いました。幼い頃から、兄が大好きな娘です。
娘の言葉に背中を押され、２泊３日で福岡へ行くことになりました。
息子に行くことを告げると、
「本当？本当に？？」
と嬉しそうにしていました・・・
飛行機に乗れない私のために、３人で新幹線に乗りました。
↓ 息子の野菜不足を心配して定期的に送っています。
私は「パニック障害」
息子が会社に行けなくなった理由
息子から「会社に行けなくなった」と電話がありました。
理由は部長からのパワハラでした。
配属当初パワハラを受けていたのは、息子の直属の上司である課長でした。
その課長が精神を病み、病休に入ったら、怒りの矛先が息子に
向かってきたと言うのです。
毎日、部長の席に大声で呼ばれ、怒鳴られ机をバンバン叩いて叱責される。
２０分から３０分仕事のやり方について怒られるが、その内容は
課長がしていた仕事なので、どの部分について叱られているかも
わからない。何か言うと、口答えするな！と怒りが増す。
だんだん息子は意識が遠のき、頭が真っ白になる。と言います・・
最初の数か月は我慢して出社したものの、最近は朝起きると
嘔吐。会社の前まで行くと体が硬直して、中に入れないと
言うのです・・・
↓ あとから息子に送ったテーブルです。一人暮らしにちょうど良いです・・
息子のSOS
４月に息子が福岡に配属されました。
見知らぬ土地での初めての仕事。
同期と計３人での配属でした。
最初の頃。
「天神」と言う街は、明るくて、
安くて、おいしいお店がたくさんあって
福岡の人はあたたかいと、息子は電話で私に
そう言っていました。
しかし１年が過ぎたある日。
「今日も会社休んだ。朝起きると、吐いて、会社の前まで
行ったけど、体が固まって中に入れなかった」
と電話があったのです・・・
息子の巣立ち
就職した息子の配属先は「福岡」でした。
ワンルームマンションを借り、日用品とスーツ、布団くらいしか
引越業者に配送してもらいませんでした。
私は息子が、自宅から勤務すると思いこんでいたので、気が動転して
何をそろえたら良いのか？パニックになっていました。
配属が決まってから５日後には、福岡での勤務が始まります。
最低限の生活がおくれるように、急遽、私も福岡へ行きました。
１泊だけして、衣類収納ケースや照明器具、カーテンを買いました。
テレビ、テレビ台、レンジ、冷蔵庫、洗濯機は
ネットで注文しましたが、４月で新生活を始める人が多く
配送は息子が入居してから１週間後となってしまいました。
ほとんど何も無い部屋に息子を残し、別れる時
「体に気を付けて、寝坊しないようにね！」
と明るく言いましたが、不安そうな息子の顔が目に入り
ドアを閉めた途端、涙があふれました。
この時から、息子の異変を感じるまで１年半。
私は福岡を訪ねることをしませんでした。
実家に夏とお正月に帰省していたので、安心してしまったのです。
↓一人暮らし用の家電です。息子に買いました。コンパクトサイズです。
リンク
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からの巣症候群
昨年の春。娘が結婚をして家を出て行きました。
娘の荷物が無くなったガランとした部屋に入るのは、今でもつらいです・・
数点残していった服に目を向けると、笑顔の娘の姿を思い出し、
会いたくて、声を聴きたくて、胸がギューとなります。
私には、娘より２歳上の息子もいます。
息子は４年前。就職で家を出ました。
この時は、突然の遠方への配属に心の準備が出来ていませんでした。
宿泊研修中の息子の代わりに、スーパーで日用品を泣きながら
選びました。
家事も料理も教えておらず、大学生から社会人生活へと
見知らぬ土地でひとり暮らせるのか？
とても心配しました。
慌ただしく、荷物をほとんど残していった息子の部屋は
今もそのままです・・
買い物に行くと、２人の好物に目がいき、元気かな？
ちゃんと食べているかな？
と気になります。
街で似た背格好の子を見ると子供を思い出し、
とても会いたくなります。
でも、でも、
子供たちに「会いたい」と言ってはいけません。
電話をしてもいけません。
子供には子供の生活があるのだから・・・
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