息子の部屋へ
福岡に来たのは、息子の引越から1年半ぶりでした。
部屋に入ると、笑顔の息子がいてホッとしました。
そして、おいしい博多ラーメンがあると近所のお店に
連れて行ってくれました。
その後、息子が娘に天神の案内をしている間に、私たち夫婦は
息子の部屋の掃除をしました。
お風呂場のシャワーのホースに穴が開いて、横からピューピュー
水が飛び出していたので、夫がビニールテープで応急処置を
しました。私はトイレや洗面台の水回りを中心に掃除をしました。
ふと、ゴミ箱を見ると処方薬のアルミの空きシートが、たくさん
捨ててありました。こんなに薬を飲んでいたのかとギクリとしました。
衣類収納ケースには、しわしわになった私服のシャツが数枚、
詰め込まれていて、帰宅した娘が汗をかきながらアイロンをかけました。
自分の服さえアイロンなどかけない娘が、
「お兄ちゃんが外で恥をかかないように!」
と言っているのを聞いて、胸が熱くなりました。
部屋には、1年半分の汚れがあり、もう少し早く様子を見に
くればよかった・・帰省した時に買ったスーツの箱も
開けることなく部屋の隅に置かれているのを見て、
精神的余裕が無かったのだと感じ、不憫に思いました。
親が「大丈夫?」と聞けば、子供は「大丈夫」と
答えるけれど、それは心配をかけまいとしている息子の
優しさだったんですね・・・